「リーキーガット症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
リーキーガットとは、「リーキー(leaky):漏れる」+「ガット(gut):腸」という 2つの語句を組み合わせた言葉で、日本では「腸管壁浸漏症候群」という名がついており、 現代日本人の約70%がかかっているともいわれています。
腸の働きとしては、「食べ物の消化」「栄養分の吸収」「不要なものの排泄」 といったイメージができると思いますが、実は体内の免疫細胞の約60%以上が腸に存在し、 人間の体の中で最大の免疫器官とされています。 また、食事中の毒素や微生物が体内へ侵入するのを守るバリア機能の役割も腸が担っています。
リーキーガット症候群は、この腸の機能が低下することによって、 バリア機能が弱まり、結果的に内容物(毒素や微生物)が腸から漏れでてしまい、 様々な不調をきたしてしまう症状のことをいいます。
様々な不調とは、下痢等の腸だけの症状にとどまらず、 肌荒れ、アレルギー、アトピー性皮膚炎、花粉症、自己免疫疾患、 うつ、アルツハイマー、生活習慣病など様々な症状の原因のひとつとして注目されています。
現在、医学界では多くの論文が提出され話題となっていますが、 腸から漏れ出てしまう菌や毒素が、どのように身体に影響するかまだ明確になっていません。 ひとりひとりの体質や、食生活によって症状も様々なのです。 そもそもリーキーガット症候群になる原因として、 グルテン(小麦のたんぱく質)の慢性的な摂取が主な原因だといわれています。
グルテンは小腸の細胞にくっつくと、腸を緩める物質「ゾヌリン」を放出しますが、 グルテンをうまく消化できない人や、グルテンに過敏に反応してしまう人は、 「ゾヌリン」が大量に放出された時に処理しきれず、腸から毒素や微生物が漏れだしてしまうのです。
また、これらは腸内環境が整っていない人に起こるリスクが高く、 日頃から腸内細菌のバランスを整え、腸のバリア機能を高める食生活が重要です。
~腸内環境を整える食事~
〇食物繊維をしっかりとる 腸内細菌は食物繊維をエネルギー源にしているので、 食物繊維が含まれる、お米や玄米などの穀物や、 野菜、果物、豆類、きのこ類、海藻を食事に採り入れる。
〇発酵食品を摂取する 善玉菌を含むヨーグルト、チーズ等の乳製品や、 お漬物、味噌、納豆などの発酵食品などを食事に採り入れる。 代表的な、腸内環境を整える食物繊維を含む食品と発酵食品ですが、 腸がダイレクトに吸収する食べ物 野菜はなるべく有機野菜か農薬不使用・化学肥料不使用のものをお使い下さい。
身体にも自然にも優しいオーガニック食品を 日々の食生活に少しずつ採り入れてみてくださいね。